No.43「小豆について」
〜 部長コラム 〜
No.43「小豆について」
茶道を好きな理由に挙げられる「和菓子」
「和菓子」といえばあんこ。
私の家はそのあんの原材料である小豆を生産しています。
北海道は日本における栽培面積の6割以上、生産量の4分の3を占めています。小豆は低温に弱く、霜害を受けやすいため、霜の降りなくなった時期に播種されますが、その目安として「カッコウが鳴いたら豆を蒔け」と昔から言い伝えられています。私の地域ではおおよそ5月の下旬に豆まきをしますが、ちょうどカッコウの鳴き声を聴きながらの作業になります。
害虫や雑草の防除もしますが、秋の収穫まではひたすら草取りの日々。暑いと草が成長し、雨でも草が成長するので鍬や鎌を使い、草取りは延々と続きます。膝丈まで大きく育った作物の中を歩くのはプールでのウォーキングのようで抵抗がかかり体力が奪われます。除草剤などもありますが、トレーサビリティの関係で制限もあり、主に人手で草取りが行われています。
収穫された小豆の一粒一粒が私たち農家の一年の仕事の成果でもあります。
安心安全な作物を提供するのが生産者の役目でもありますが、やっぱり美味しく食べてもらえることが何よりの幸せです。
皆様、どうぞ和菓子大好きでいてくださいね。
注 トレーサビリティは、物品の流通経路を生産段階から最終消費段階あるいは廃棄段階まで追跡が可能な状態をいう。
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