No.170「お茶を飲んで元気に!」
〜コラム 〜
コラムNo.170 「お茶を飲んで元気に!」
コロナ禍でお稽古やお茶会が減ってしまい、すっかりお抹茶を頂く機会が減ってしまいました。
自宅にいてもついついお手軽にコーヒーに手を伸ばし、和菓子より販売店の多い洋菓子に・・。茶人としてこれではダメダメと自分に言い聞かせて。身体にも良いとされているお茶を飲んで暑い夏を乗り切らなければ!
古くは鎌倉時代の初めからお茶は主に薬用として飲まれていました。
平安時代末に中国の宋に渡り、臨済宗を伝えた栄西は、お茶の実を持ち帰り、これを京都・栂尾高山寺の明恵上人に贈りました。これがもととなり鎌倉時代の初めには寺院を中心に栽培され、主に薬用として飲まれ始めたそうです。栄西は茶は万病にきく薬でもあると『喫茶養生記』に記し、お茶を飲む風習は、禅僧の間から次第に武家に広がりました。
現代では、お茶に含まれるカテキンが、細菌とともにウイルスにも効果的でその増殖を弱めることが知られていますね。他にもコレステロールの低下作用や体脂肪低減作用など身体にとってとてもよい効果があることが証明されています。日本カテキン学会によると、高い温度のお湯を用いることでカテキンをたくさん含んだお茶を入れることができるそうです。これからの季節冷茶をいただきたくなりますが、熱々のお抹茶と美味しい和菓子で夏風邪に負けず乗り切りましょう!
最近では、京都府立医科大学と伊藤園での共同研究により、試験管内での新型コロナウイルス不活性化効果が確認されたとのことですね。早く研究が進み試験管内ではなく人にも効果があることが証明されることを願って、今日もお茶を一服いただきます。