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〜コラム 〜

No.182 「神聖なお正月飾りで新しい年を祝う」



初稽古のお床に「蓬莱飾り」が用意されていました。三方の上に数々のおめでたい食べ物を盛った新年を祝う飾り物です。神仙が棲むという伝説の蓬莱山をかたどっているそうです。三方の上に奉書紙、裏白(シダ)、米、胴炭、昆布、熨斗アワビ、串柿、橙、梅干し、栗、黒豆、ごまめ、伊勢エビ、鯛など縁起物が積まれています。お正月を祝う雰囲気が一気に高まります。さらに、ヒカゲノカズラの「掛蓬莱」も用意されていました。掛蓬莱は蓬莱山に登る龍を表す縁起物で、平安時代から伝わる正月飾りだそうです。

ヒカゲノカズラは、茎を切った後も長時間鮮やかな緑色を保つことから現在も神事を司る人の襷や髪飾りなどに使われています。古事記の中で天照大神(アマテラスオオミカミ)が天岩戸(アマノイワト)に隠れてしまうと世界が闇に包まれてしまうため、なんとか外に出てもらおうといろいろな儀式をする中、天宇受賣命(アメノウズメ)の舞いがきっかけで、天照大神が天岩戸から出てくるというお話があります。天宇受賣命がヒカゲノカズラをたすき掛けにして舞ったことから神聖なものとされています。また、冬でも瑞々しく緑をたたえるヒカゲノカズラは、宮中では卯杖(ウヅエ)と呼ばれ、長く垂らした形で飾られています。毎年11月23日に五穀豊穣を祝う宮中祭祀の新嘗祭や2019年に天皇が即位して行われた大嘗祭でも使用される神聖なものです。新しい年を迎えるのにふさわしい植物です。

このようなお話を伺いながらお稽古できる幸せ、用意していただいた師匠と姉弟子方に感謝いたします。今年もコロナで厳しい日常が続きそうですが、楽しくお稽古できることを祈っています。

参考資料
月刊淡交テキスト・Wikipedia

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