No.105 ~私の器~「一器三様」
〜部長コラム 〜
コラムNo.105「~私の器~「一器三様」」
よく人の度量を器に譬えますが、その人の器の大きさには関係なく役職がついた途端、その器で見られるようになります。
私の器はどんな形なだろうか?
~おちょこ~ 一口で飲み切るくらいの量が入るお酒の器
部長に決まった時、自分の器の大きさは「おちょこ」ぐらいかな?と思いながら、周りを見まわしました。先輩方は、大きくどっしりとした安定感のある器に見え、他の人たちは、現代的な考えをする洋風の器・軽くて味があるけど丈夫な曲げの器・強い信念を持った鉄の器・繊細なガラスの器・ガラスでも強化ガラス・焼き物だと思ったら乾漆の器!お茶を始めたばかりでキラキラと輝いた器!と色・形・大きさ・材質も色々だなと思いました。
~ぐい飲み~ お猪口よりひとまわり大きいお酒の器
部長になった時、それまで以上に人を見るようになりました。その時、「おちょこ」から「ぐい飲み」になったかな?と思いました。
~もっきり~ 升の中にグラスを置いて、一升瓶で、グラスからお酒が溢れるまで並々と注ぐスタイル。
半年から一年が過ぎた頃、他青年部部長やブロック役員と話をする機会が増え、今までは何となく見ていたそれぞれの動きを違った目で見るようになり、自分との違いが明確になりました。もっとちゃんとしなくてはと思いながらもなかなか出来ず、三役・幹事・青年部の仲間がかなりフォローしてくれている事に気付きました。感謝の気持ちが湧いてくると共に、歴代の部長の苦労を知り、自分が副部長だった時は部長のサポートが出来ていなかったなと反省しました。この頃私は、「ぐい飲み」から「もっきり用のグラス」になり、青年部の仲間は、溢れ出たお酒を受け止めてくれる「升」、しかも、かなり大きな升でした。
~一器三様~
任期も残り半年、私の器はどれくらい大きくなったのだろうか?
未だに自分と周りの人を比べ、あの人は素敵だな~器の大きな人だな~などと考えています。ただ、今は、器の中身も想像するようになりました。
青年部活動が楽しい!と言って行事の企画をしてくれる人は、美味しそうな煮物が五名様分が盛られた煮物鉢、疲れているのか今日は三名様分かな?控えめだけどきちんと仕事をしてくれる人は煮物椀。中には、その時に合わせて動いてくれる五客組の器のような人もいます。
日本料理の器は大きさ・形・質も様々、小さな器を数種類組み合わせて籠に入れたりする事もあります。季節や料理によって組み合わせを考え、そのお席に合った器を選ぶと料理が何倍も美味しくなります。青年部活動も同じで、沢山の器が集まり活動していけたら、楽しくなるのではと思います。
今の私の器は、時々小さくなったり少し大きくなりしますが、半年前とほぼ同じです。器を直ぐに大きくは出来ませんが、足りないところを補える「器」になりたいです。