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No.126「真実は美しい。美しさもまた、真実である。」

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〜部長コラム 〜

コラムNo.126「真実は美しい。美しさもまた、真実である。」



 尊敬する解剖学の教授が教授就任10周年記念祝賀会で仰っていた言葉です。大学院生の頃、毎日色々な組織を固定し、脱灰し、パラフィンワックスに包埋し、それを薄く切ってスライドガラスに載せ、染色をして観察をする、ということをしていました。組織学は形態学なので、どれだけ美しい切片を作って美しく染められるかが重要となり、また、美しい形が自然界の真実の形とも言えます。

 「真実は美しい。美しさもまた、真実である。しかし、美しさとは何でしょうか?それはとても主観的な感覚でもあります。みなさんは来る日も来る日も切片を作って染めて観察していますね。しかし、もし、どうしても行き詰まってしまった時には是非好きな映画や絵や景色を見に行ってください。その中で美しいという感覚は磨かれます。そうして、また顕微鏡を覗けばそこには真実が見えてくるでしょう。」そう教授は仰っていました。
 なんて素敵な言葉なのだろうと深く感動したことを覚えています。

 お茶を習い始めて、青年研修を受講した際に同じような言葉を業躰先生が仰っていました。「お点前は凛とした雰囲気で」という言葉です。私の勝手な解釈ですが無駄な動きをなくし、姿勢を正し、心をしずめてお点前をする姿には見る人に美しさや凛とした雰囲気を与えるのではないかと思うのです。そして、それが真実の姿なのだろうと。ただし、それも一朝一夕に身につくものではなく、日々の生活の中で美しいものを見たり、聞いたりしながら心を育てる必要があるのかもしれません。

 日々の生活を大切に、心を育て、いつかそんなお点前ができればと思う今日この頃です。
                     
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