No.145「お茶の楽しみ方」
〜コラム 〜
コラムNo.145「お茶の楽しみ方」
最近、お茶の楽しみ方について考えることがあります。
例えば、青年部などの様々な組織に入って仲間をつくること、静かに一人で心を落ち着かせお稽古に励むこと、あるいは、お客様をお迎えするために色々とお茶席の趣向を考えること、ほかにも人それぞれに好きな楽しみ方があるかと思いますが、自分の好きな、自分に合ったお茶の楽しみ方はどこなのだろうと考えています。
私がお茶を始めたのは24歳の時で、女性らしい趣味が何一つなかった私にお茶でも…と父が文化教室に見学に連れていったことがきっかけでした。結局、一緒に見学へ行った父の方が興味を持ってしまい、それから母も巻き込まれ、3人で続けること、今年で19年目になります。
父が家に小さな茶室をつくってくれたので、季節が変わるごとに3人でああでもない、こうでもないと言い合いながら、お道具を合わせ、役割分担をし、小さな小さなお茶会をしています。たまには喧嘩もしますが、家族でありながら共通の趣味で語り合えることは私にとって言葉にできないほど幸せな時間です。結婚して家を出た後はより一層そう感じるようになりました。去年はLTの同期が全国各地から9人も我が家にきてくれたので、父と母と一緒に歓迎茶会を開きました。同期も交代でお茶を点ててくれて、ワイワイと笑顔の絶えない心に残るお茶会となりました。
世代を超えて、地域を超えて心から分かち合える喜び、今の私にはこれが一番の楽しみだと感じています。この時間や空間をずっと持てるようお茶の知識を深めていくこと、これが私の一番の願いでこれからの目標です。