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No.35「回想~そして今思う事」

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〜 部長リレーコラム 〜

No.35「回想~そして今思う事」




私が「茶道」を始めたきっかけ・・・と、たまに質問される事がございます。
振り返ると、それは大学卒業後、稼業を継ぐ為に丁稚奉公で勤めさせて頂いていた折、打ち合わせで御邪魔させて頂いた工房の奥様に茶室に通され、御薄を一服頂戴した際、飲み方が分からず恥ずかしい思いをした事に始まると思います。
その忸怩たる思いを、その後4年間抱きながら北海道に戻った平成6年、母の同級生である師匠の炉開きにお招き頂き、御稽古を始めさせて頂くきっかけとなり、現在に至りました。
当初は「ただ、人様の前で御茶を出された際に、普通に飲めたらOK!」くらいの気持ちだったのですが、御稽古を重ねさせて頂いているうちに「年を取って、現役第一線を退いた後の楽しみに・・・」と思う様になり、仕事の閑散期のみ御稽古に通わせて頂き20年が過ぎました。
今思えば、繁忙期には全く御稽古に行かない我儘な私を、師匠は暖かい目で見守って下さっている事、感謝の念に堪えません。
そして、このような状況でしか御稽古を続ける事が出来ない私を、部長に推挙して下さった当青年部の仲間達には「こんな私で・・・」という、とまどいが今でもございます。
ただここ数年で、平均年齢がかつてなく若返った当青年部、我が子のような世代の会員さん達が伸び伸び活動出来る環境を整える事が、私の課題であると考えられるようになって来たのも事実です。
さて、青年部に入会し、一貫して当青年部の研修事業に携わらせて頂いて参りました。
地元の窯元にての陶芸体験、練香体験、京都の染めの職人さんに御願いしての友禅体験等、そして地元のお寺にて座禅と写経の研修を行わせて頂きました。
yun_5837日常の御稽古は各御社中で、御社中では難しいであろう大寄せの茶会、並びに直接茶道の御稽古には結び付かない分野と、そこで得られる人の和を、残り3年の青年部活動の中で、若い会員さん達に伝える事が出来ればと、それが皆のこれからの青年部活動の糧の一つになればと願い、まだスタートして僅か1ヶ月の新米部長ではございますが、これからの約2年間、精進に努めたいと思います。
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