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No.109「苦しさの先で知る」

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〜部長コラム 〜

コラムNo.109「苦しさの先で知る」




年々北海道も本州のような暑い日が増えてきたように感じます。特に今年の8月はじめは本州と同じ、もしくはそれ以上の暑さが数日続きました。
暑い中お稽古に行くと当然クーラーはありません。熱中症対策として窓を開け扇風機を一台まわしていましたが、30度となると窓から入るささやかな風も熱風で扇風機の風もないよりはマシというレベルです。
しかし、しんとした茶室に生まれる水を差す音、茶筅をふる音、窓の外から聞こえる木々が風に揺れる音。それらが心を一瞬涼しくしてくれます。心が涼しくなると不思議と体も涼しくなったように感じます。そして、そういうとき(お茶を感じるなあ)と思います。
暑い季節に涼しげなお点前をする理由は知っています。ですが、北海道は暑い日が少ないためそのようなお点前を見ても、そういう季節だものねというくらいの気持ちで心から涼しんでいたとは言えませんでした。
本当に暑い日にすることで、涼しげだなあ、いいものだなあと感じることができました。
30度を超えるような暑い日はもう勘弁したいところですが、このような気付きをさせてくれた今年の暑さにほんの少しだけ感謝です。

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