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No.40「出会いについて想う」

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〜 部長リレーコラム 〜

No.40「出会いについて想う」



  庭の木蓮が沢山の花を咲かせています。
この木は長女が生まれた時に植えた記念樹です。
あれから二十二年この木が沢山の花を付ける度に早かった歳月を感じます。
この家に嫁ぐと決まった日、主人の父が「行儀見習い」としてお茶を習わせてくれました。それが私と茶道の出会いです。
礼儀や作法にうるさい父に反感を覚えた時期もありました。でも子どもが小さかった時、稼業が行き詰った時、思春期の子ども達が大変だった時…「お稽古に出かける」ということが私の逃げ場であり、安らぎの場となり、次の日からの活力を与えてくれてきました。
そんな私を社中の先生も温かく見守り根気強くご指導して下さり、この度の思わぬ部長職へのお誘いをいただき相談申し上げた時も「あなたの茶道人生にとって良いことも悪いことも糧になるから、自分で決めるのよ」とそっと背中を押してくださいました。
少し話が脇道にそれてしまいましたが、茶道と私を出会わせてくれた主人の父が二年前突然他界しました。脳梗塞であっけない最期でした。動揺する母や主人を支えながらも皆さんにご挨拶をし、お礼を申し上げ気丈にふるまうことができたのも「茶道で学んできた心」があったからこそだと思います。そして三回忌が過ぎた今、父は自分の最期を私に頼むために茶道に出会わせてくれたのだと考えるようになりました。そして現在私は誰かにさせられているのではなく、自らのために茶道を学びたいと思っています。これからが私の茶道人生の始まりです。おじいちゃん有り難う
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