〜部長コラム 〜
コラムNo.123「祖母から孫へ」
幼いとき、私のお茶の先生は、祖母だった。
お稽古に来る婦人たちが、いつも笑顔で小さい私を可愛がってくれた。あれから30年が経った。今でもあの時の空間が忘れられない。
今は、建て直したお茶室に母の姿がある。
お茶室からみる風景はかわらない。
窓から見える四季の景色が、絵画のようで気持ちが落ち着く。
かわるものとかわらないもの。
昔と今、どちらも大切な空間だ。
お茶室に座っている祖母が、最近夢に出てきて微笑んでいた。
新年度を迎え、新たな一歩を踏み出した私に、祖母が「頑張れ!」と背中を押して、励ましてくれている気がした。