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No.19 「茶道文化講演会」

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〜 部長リレーコラム 〜

No.19 「茶道文化講演会」


c19a.jpg札幌支部では四つの支部が輪番制で茶道文化講演会を開催しており毎年札幌に居ながらにして貴重な講演を聴講できる機会となっております。
親先生丸抱えですが親子共同開催という名目をいただいておりますので紹介させていただきます。

今年は袋師千家十職の土田友湖先生に講演をいただきました。
意外なことに札幌での講演は初めてとの事。

針を持つと自他ともに認める不器用なのはさておき、裂地好きの私にはワクワクです。
裂地名鑑を眺めながら目にとまるのは「○○○○製」ああ〜(ため息)手が届かない・・

ご当代は12代。
口伝により受け継がれ、ときには歴代の仕事を解体しお勉強されるそうです。
袋物という性質上、手元に残る作品は少なく、しかもその仕事は何代目のものかを見分けるのは難しいとのこと。○友のお印は11代から使われているそうです。
裂地の説明の後、いよいよ仕立てのお話です。

依頼を受けるとき、茶入れのすがた、寸法はもちろん由緒や銘などその茶入を知る事から裂地を選定。
まさにそれはオートクチュールであり仕覆に納まった茶入がその姿を表す瞬間の期待感は言葉に表せない醍醐味です。

画像限られた寸法の裂地からのよりよい柄合わせでとるのは生地のロスも多い事から大変贅沢なこととされています。
今回は作業工程のひとつで「紐」の滑り通りをよくする作業を実演をして見せてくださいました。要は炎で細かい糸を焼いて滑りをよくする作業だそうですが、くれぐれもろうそくの炎などで真似をなさらないように・・油煙がつきます。(なるほど!)先生お薦めは工業用エタノールですがこちらは消防法により危険物指定を受けていますので取り扱いには十分にお気をつけ下さい。

最後に茶入の取り扱いについてお話いただきました。

○袋の口はしっかり結ぶ
○蝶々結びはふんわりと
○茶入れのお茶はしっかり取り出し仕服は和紙など柔らかい紙で包む

余談ですが
古袱紗が「古」をつかう所以は利休さんの頃にさかのぼり、大袱紗を作るだけの生地がなかったことから大袱紗の4分の1サイズの袱紗を作ったことが起源とか。
要は古い袱紗であったため「古」の字が使われていると云われているようです。

実況中継のような拙いご紹介でしたが、もう既に来年の主管支部は準備が始まります。
さて来年がどのような講師がいらっしゃるのでしょうか?
ぜひ機会がありましたら遠方のかたもお越し下さい。


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