No.72 「交趾焼について」
No.72 「交趾焼について」
NC2022のプレ行事により、茶道について学べる・体験できる機会が増えました。
そして、その一つが交趾焼の絵付け体験です。とても色鮮やかで眺めているだけでうっとりした気持ちになります。
今では京都に行かずとも、全国各地・全道各地で「てならひ交趾」を体験することができます。焼きあがった時の色合いを想像しながら色付けする大変さとワクワク感が楽しいです。
さて、交趾焼とは焼き物の名称ではなく、主に京焼・清水焼を代表する交趾焼という技法の一つです。発色がよく色鮮やかなことが特徴で、中国から伝来し、日本で独自の発展をしてきました。
ベトナムの北部を交趾といますが、産地はベトナムではなく、近年実際の産地ルートは中国福建省南部の漳州と判明しました。交趾焼の名称はベトナムのコーチシナ(交趾支那)との貿易で交趾船によりもたらされたことに由来し「交趾」の名がついたのではないかと言われています。
正倉院三彩などの三彩、法花と呼ばれる中国の元時代の焼き物、黄南京と呼ばれる中国の焼き物や清の時代の龍や鳳凰が描かれた焼き物も広い意味では交趾焼です。総じて黄、紫、緑、青、白などの細かい貫入の入る釉薬のかかった焼き物のことをさします。
(参考文献 ウィキペディア・てならひ交趾講演)