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No.4「七事式について」

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〜 連載 学び舎〜

No.4「七事式について」




七事式のはじまりは、裏千家八代又玄斎一燈宗室と兄である表千家七代如心斎天然宗左と共に、徳川中期の頃、時代の流れの中、茶道の厳しさが失せ、華美となり、茶道の稽古をするものが増え、これを遊芸とする風潮が起こります。そこで、本来の面目の確立の為、禅における「七事隋身」(しちじみにしたがう)の精神を基に当時の大徳寺玉琳院住職の大龍宗丈禅師、一燈・如心斎の参禅の師、無学和尚の助力があり、禅の精神に基づく厳しい修練を目的とした「七事式」を創定しました。
 ここで七事式の七つの式と無学和尚の偈頌を紹介いたします。

◆ 「花月」 互換機鋒看子細(ごかんのきほう しさいにみよ)
  五人で行います。薄茶四服点ての七事式の根本とされています。炉・風炉ともに行います。
  花月之式は、偈頌にもあるとおり、絶えず他の動きに注目し、変化があっても少しも動じず、それぞれに応じた動きが出来るよう子細に動作を見ていなければならない。基本的お薄の花月です
  「花月之式」を一回行うことを「一騎」(いっき)といいます。

◆ 「且座」 是法住法位(このほうは ほういにじゅうす)
  五人で行います。花・炭・聞香・濃茶・薄茶の順に行います。炉・風炉ともに行います。
  且座之式は、臨済宗の宗祖臨済義玄の語録「臨済録」の「且座喫茶」からとられたもので、七事式中で唯一名称が禅語から引用されています。
  偈頌にあるように、主客それぞれの役割、法則が前もって決められており、一度定まると位置や役目が変わることはありません。
  「且座之式」を一回行うことを「一座」(いちざ)といいます。

◆ 「廻り炭」 端的底看聻(たんてきていにみよにい)
  五人で行うのが適当です。一同が順に炭をつぎます。炉でのみ行います。
  廻り炭之式は、炭手前の修練を目的とし、茶は点てません。
  偈頌にもありますように、炭をつぐことの極意、いかに炭を置けば最も火がおこりやすく、無駄がないか、湯の沸く時間等も含めて考えよ、と言う教えです。
また「廻り炭之式」を一回行うことを「一回」(いっかい)といいます。

◆ 「廻り花」 色即是空凝思量即背
(しきそくぜくう しりょうこらせばすなわちそむく)
  五人で行います。一同が順に花を入れます。炉・風炉ともに行います。
  廻り花之式は、一座が交互に花を入れ、風諏を楽しむもので、茶を点てません。
  利休七則の中に「花は野にあるように」と言われたように、花を自然に入れることは難しく、修練を目的としてつくられました。偈頌にもありますように、万物は本来空であって、花を入れるときに思量を凝らして考えるとよけい真実に背いてしまうと言う教えです。また、この式に十一代玄々斎は、「また出づるその根を切りてしばし世の水につなげる花のひととき」と歌を添えています。
  「廻り花之式」を一回行うことを「一回」といいます。

◆ 「茶カブキ」 于古于今截断舌頭始可知真味
(いにしえにいまにぜっとうをせつだんして はじめてしんみをしるべし)
  六人で行うのが適当です。連客が濃茶三服を喫み当てます。炉・風炉ともに行います。
  茶の湯がまだ道として成り立つ前、鎌倉時代末期から室町時代に茶の「本」(すなわち本茶、栂尾産のお茶)「非」(非茶、栂尾産以外のお茶)をきき当てる「闘茶」という賭けごとがさかんに行われ「茶カブキ」とは「茶歌舞伎」とも書き、この「闘茶」に源をおいた名称です。偈頌にもありますとおり、私たちは常に「甘い」「辛い」「熱い」「冷たい」などを、舌先の感覚により判断していますが、これは仮の判断で、本当の味はその舌頭を截ち切ってこそわかるものであるとの教えです。
  「茶カブキ之式」を一回行うことを「一席」(いっせき)といいます。

◆ 「一二三」 修証即不無汚染不得
(しゅうしょうすなわちなきにあらず せんおすればえず)
  五人で行うのが適当です。亭主が点前をし、客が評価します。炉・風炉ともに行います。
  偈頌にもありますように、利休道歌に「稽古とは一より習ひ十を知り、十よりかへるもとのその一」とあるように、茶道とは修練の場であり、常に禅の境地を極めることを目標に、日々怠ることなく、修行の上に修行をするようにとの教えです。
  「一二三之式」を一回行うことを「一順」(いちじゅん)といいます。

◆ 「員茶」 老倒疎慵無事日 閑眠高臥対青山
(ろうとうそようぶじのひ かんみんこうがして せいざんにたいす)
  七人以上で行います。取り札により、互いに薄茶を点てて、いただきます。炉・風炉ともに行います。席中で十種香札を使用し、客の数だけ茶を点てるので「数茶」とも書きます。偈頌にもありますように、何もかも洗い流した心境、禅僧の理想の境地を表しています。員茶之式は、七事式の最終の段階におかれており、お互いに清談を交わしつつ、干菓子をいただきながら行う式ともいえます。
  「員茶之式」を一回行うことを「一扁」(いっぺん)といいます。 


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