No.69 「茶杓の銘について」
茶席では、掛け軸に加えて茶杓の銘でも亭主の趣向や意図をくみ取ることができます。
利休以前の茶杓には銘をつけることがなく、焼きものやお茶、お菓子につけられていたそうです。
今では、茶杓に銘がつきものになっていますが、季節を表すものと禅語などから引用された堅いものの2つに分けられます。
ここでは12か月の季節ごとに使えそうな銘を紹介します。
1月:若水、慶雲、幾春
2月:雪あかり、下萌、春告草
3月:春暁、朧月夜、佐保姫
4月:夜桜、春がすみ、花守
5月:薫風、まごい、緑陰
6月:緑陰、短夜、苔清水
7月:天の川、銀河、岩清水
8月:朝つゆ、解夏、朝霞
9月:十六夜、赤とんぼ、虫の音
10月:龍田姫、紅葉狩、雲錦
11月:初霜、小春日和、木守
12月:冬ごもり、雪の花、すす払い
自分のバリエーションを増やしてお稽古の時に使ってみたいものです。