No.23「ことば」
〜 連載 学び舎〜
No.23「ことば」
茶道を学んでいる私たちはいつも“ことば”を唱えますが、内容一つ一つを深く考え理解し唱えている人はどのくらいいるのでしょうか?
利休七則も簡単な事に思えますが、実は中々実行し続けることは難しいことなのかと思います。
改めて“ことば”の重要さを私なりに考えてみました(^o^)
〝私達は茶道の真の相を学び、それを実践にうつして、たえず己れの心をかえりみて、
一盌を手にしては多くの恩愛に感謝をささげ、お互いに人々によって生かされている
ことを知る茶道のよさをみんなに伝えるよう努力しましょう。〟
“茶道の真の相”とはなんでしょう…?
私は茶道が本来持っている“力”が、真の相だと考えております。
よく本などで学んだ知識はあっても、実際に体験していないからできないことが多いと聞きます。
知識と実践により習得できるのが“茶道の真の相”なのかと思います。
また人は学んでいるうちに慣れて謙虚さがなくなり、自分はできていると横柄な態度をとる傾向があります。だからこそ常に自分自身を顧みる必要があるのではないでしょうか。
禅語で「独坐大雄峰」という言葉があります。この“独坐”は多くの恩愛によって生かされてここに坐っているという意味で、有難いと思う気持ち…感謝の心を常に持つことが大事だと私は思っております。
一、他人をあなどることなく、いつも思いやりが先にたつように
一、家元は親、同門は兄弟で、共に一体であるから、
誰にあっても合掌する心を忘れぬように
一、道を修めなお励みつつも、初心を忘れぬように
一、豊かな心で、人々に交わり、世の中が明るく暮らせるように
“他人をあなどる”自分はできていると横柄な態度をする傾向からの行動かと思います。
人は謙虚さを失うと自分の横柄さにも気づかないものですから気をつけましょうね(^_^;)
“合掌する心”他人に向かって合掌をすることは、その人への深い尊敬の念を表すことだそうです。
“道を修めなお励みつつ”人は学んでいると〝できている〟と錯覚しがちですが、それが全てとは限りません。もう一度最初に戻りやることによって見えてなかったことが見えたりと常に学びが続きます。
“豊かな心”いろいろな人々がいます。それなりに心が強く、また広くなければ交わることも難しいのかと思います。
最後までおつきあいいただきましてありがとうございましたm(__)m[合掌]