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No.47「夏の懐石(点心)」

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〜 連載 学び舎〜

No.47「夏の懐石(点心)」


 

 茶会を開催する、あるいは茶会に招かれた際の楽しみの一つに懐石や点心があげられるのではないでしょうか?
ただ、気温も湿度も高くなるこれからの季節、茶席で食事をお出しすることにはかなりの注意が必要になります。
また、新型コロナウィルスの影響もあることから手洗いの徹底や調理器具の消毒などを踏まえて食中毒予防について調べてみました。

★買い物
・生鮮食品は、商品管理のしっかりした店舗で新鮮なものを購入
・生鮮食品や冷凍食品など温度管理の必要な食品は買い物の最後にするなど、なるべく調理する直前に購入
 
★食品の保存
・食品を購入後、生鮮食品や冷凍食品は即冷蔵庫および冷凍庫に入れる
その際、肉や魚介類などはポリ袋などに入れて汁もれがないことをチェック
・冷蔵庫は詰め込みすぎず、庫内の温度を上げないこと
・食品を冷蔵庫から取り出すのは調理の直前にし、常温で放置しないこと

★下調理
・調理前に必ず石鹸で手を洗う
生の肉や魚介類、卵などを触ったあとや調理を中断して再開する際も手を洗い直す
・調理器具は十分に洗ったあと、熱湯や消毒用アルコールなどのを使用してしっかり乾燥させる
・包丁やまな板は、肉用、魚介類用、野菜用などを使い分ける
・一度解凍した食品を再度冷凍しない
・生で食べる野菜は流水でよく洗う
・卵は調理の直前に割り、割ったあと放置しない
・調理中は顔や髪に触らないようにし、手に傷があるときはビニール製等の手袋を使用 
・なるべく作り置きはせず、可能な限り当日調理

★加熱調理
・食中毒菌を死滅させるには、中心部の温度75度以上で1分以上(ノロウィルスは85~90度で90秒以上)になるように加熱調理が必要
・中心部まで火が通りにくいそうなものは必ず蓋をして調理し、十分に加熱する
・電子レンジを使用する際は、加熱むらを防ぐため、ときどき混ぜて均一に加熱する

★食事
・温かいものは温かいうちに、冷たいものは冷たいうちに
・生ものは、食べる直前に冷蔵庫から出す
・取り分ける箸は別にする

★その他
・体調の悪いときは調理しない


席中では、回し飲みや取り回しなど一つの道具を共有する場面が多々ありますが、亭主側もお客様側も体調を万全に整え、これまで以上に衛生面に気を配ることで、今後も茶の湯が変わらないことを願っております。