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No.26「茶花と北海道の花」

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〜 連載 学び舎〜

No.26「茶花と北海道の花」


 

 茶花については過去の学び舎でたくさん紹介されていますが、今回は「茶花と北海道の花」についてです。
 「花は野にあるように」と言いますように茶道で活けるお花はとても身近で、少し山に登れば目にすることができます。私事で大変恐縮ですが、山歩きをよくします。歩いていて驚くのが、茶花に出逢うことがとても多いということです。山の植物図鑑に載っているお花と茶花の図鑑に載っているお花は実は同じ物が多いのです。
 例えば札幌市民の一番身近な山、藻岩山では早春に延齢草(エンレイソウ)や一人静、初夏になりますと蛍袋を愛でることができます。
画像 一人静
延齢草延齢草
御前橘御前橘
十勝風露十勝風露    
蛍袋蛍袋駒草駒草

 さらに遠く足を伸ばして植物の宝庫大雪山系では御前橘(ゴゼンタチバナ)や十勝風露(トカチフウロ)、そして茶花の図鑑には載っているものの栽培が難しく、恐らく山に登らなければ見ることのできない植物、駒草(コマクサ)も目にすることができます。駒草は「高山植物の女王」とも呼ばれている花です。

北海道はこれから美しい花の季節がやってきます。自然溢れる北海道だからこそ見られる茶花がたくさんあります。高山植物を持ち帰ることはできませんが、心身共に自然の中で過ごし、家に帰ったら見てきたお花を茶花図鑑で調べてみる、というのもお茶の一つの楽しみ方ではないでしょうか。

参考文献:「茶花の図鑑(風炉編)」
     「北の花名山ガイド」
写真:札幌第二 関口千史