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札幌第一青年部 第3回オンライン行事『懐石講座』

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札幌第一青年部 第3回オンライン行事『懐石講座』  
          
 令和2年10月31日、3回目となるオンライン行事として懐石料理人である中尾英力
先生をお招きし、参加会員16名に向けて懐石講座をしていただきました。

 最初に行った講義では懐石料理とは質素にして心のこもった料理であること、茶事の
懐石は濃茶の前に食す清らかなご飯であり命を食して生きることに思いをはせることの
大切さについてお話をいただきました。次に、ご飯の炊き方の実践指導いただいた際には
最大のおもてなしとは炊き立てのご飯であり、炊き立てとは「今炊けたもの」で5分前に
炊けたものは炊き立てではないという間合いについてや、お米に命の尊さを感じてよそう
ということを教えていただきました。

 質疑応答では、「懐石食器において、朱色の格調とは?」といった質問や、「自分が食べ
られる側なら、どんな思いで自分の命を役立ててもらいたいか?」という中尾先生の言葉が
深く心に残ったなどの感想が述べられ、大変有意義な時間となりました。

 中尾先生は、「伝統とは、かつて伝燈と書いた。比叡山で1300年火を消さないことが伝燈であり、新しい油を注ぐことでしか守れない。」と説かれました。茶道文化の伝統に触れ現代を生きる私たちも、新しい油を注ぎながら数百年という時間を繋ぐ一員として、丁寧に日々精進すべきであると感じる機会になりました。
懐石講座